ネットを検索すると「カフェインが少ないから妊婦さんも安心」とか「子供も安心して飲める」という表現をよく目にします。ところがそれらのサイトの中には「何に対してどのように少ない」「だからどれだけの量ならば摂取しても健康に悪影響がない」という根拠や対比を明記していないサイトもいくつかあります。
内閣府食品安全委員会では,日本人の摂取状況に基づいた,カフェインが天然に含まれている食品からのカフェインの摂取について食品健康影響評価は実施していません。また海外の情報によると一日摂取許容量(ADI)のような健康への悪影響がないと推定される摂取量は設定されていません。
そこで内閣府の食品安全委員会が公表している情報(食品中のカフェインについてのファクトシート,平成23年3月31日作成)の中から,いくつかの海外のリスク管理機関が示す「一日あたりの悪影響のないカフェイン最大摂取量」をまとめた表を抜粋してみました。主に欧米の機関ですので飲料換算はコーヒーです。比較のために煎茶について日本標準食品成分表をもとに単純計算してみました。
対象 | リスク管理機関名 | 一日あたり 悪影響のない 最大摂取量 |
飲料換算 |
妊婦 | 世界保健機構(WHO) | 表示なし) |
コーヒーカップ3~4杯 |
オーストリア保険・食品安全局 | コーヒーカップ4~6杯(150ml/杯) | ||
イギリス食品安全庁 | コーヒーマグ2杯 煎茶1リットル(80ccの煎茶茶碗12~13杯) |
||
カナダ保険省 | コーヒーマグ2杯(237ml/杯) | ||
子供 | カナダ保険省 | ||
健康な成人 | カナダ保険省 | コーヒーマグ3杯(237ml/杯) 煎茶2リットル |
参考までに以下がコーヒー,紅茶,煎茶のカフェイン含有量の比較です。別稿でお知らせしましたように Oh! happy day の「上ヶ流いぶき三年番茶」はカフェイン「検出せず」でした。安心してお召し上がりください。
コーヒー粉末10g/熱湯150ml* | ||
茶葉5g/熱湯360ml,1.5~4分* | ||
茶葉10g/90℃,430ml,1分* | ||
三年番茶 |
茶葉10gを水1.2リットルから煮出し 沸騰後15分煮出す。** |
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*日本食品標準成分表2010 | ||
**日本食品機能分析研究所 (検出限界0.01g/100g) |
食品安全委員会「食品中のカフェイン」ファクトシートはこちら
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